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冬ソナと昼ドラ 

今日は林香里さんの本の第2回目。要約はM田さん、コメンテーターはF本さんとH山さん。
今日のテーマは何故冬ソナがあれほど中高年の女性に指示を受けたのか、という分析。林さんは様々な角度からその可能性を探っているが、特に僕が重要と思ったのは「女性が家族の付き合いではなく、自分の好みで一人で視聴する」習慣が根付いたことと、「純愛」をそのまま素直に受け入れる素地が彼女たちに備わっていたこと、ヨン様ことペ・ヨンジュンが演じるキャラクターが「女性性」というか、攻撃的な「雄」ではなかったこと、韓国社会の複雑な事情や時代背景を捨象した「普遍的」なドラマ作りに感情移入しやすかったこと、などがあげられるだろう。もう一つ重要なのは、いわゆる「2ちゃんねらー」がペ・ヨンジュン及びその支持層である中高年女性に対して攻撃的だったことも俎上に載せられている。
そこでTさんから「どうしてこんなに2ちゃんねらーはヨン様及びファンを目の敵にしたのか」という素朴且つ重要な問題提起がなされ、A部くんやN山さんの答えを補うべく、北田さんの本を紹介して「ネタ的なコミュニケーション形式」やら「ロマン主義的なシニシズム」だとか、「陰謀論による処理」だとか、そういう言葉で説明を試みる。
嗤う日本の「ナショナリズム」 (NHKブックス)嗤う日本の「ナショナリズム」 (NHKブックス)
(2005/02)
北田 暁大

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その後、コメンテーターのお二人から問題提起がなされるが、偶然二人とも「純愛の冬ソナ」と「ドロドロの昼ドラ」を対比して、何故中高年女性(主に主婦)はこれらを「同時に」享受できるのか、という疑問が呈された。それに対しTさんが「二つのドラマの需要層は違うのではないか(中高年といっても一枚岩ではなく2派に分かれているのでは)?」と質問し、A部くんも本屋でアルバイトしている経験から、ある種の本(極端なものだとハーレクインとか、「実録嫁姑もの」とか)を買う層というのはくっきり分かれていると証言した。
そして僕は上記の林さんの「一人でテレビを見る」という分析に触発されて、昼ドラも主に専業主婦が誰にも邪魔されず堂々と見ることができるからこそどぎつい描写が許されるのではないか、と指摘した。また、昼ドラも毎回のめり込むように視聴するものは少なく、例えば洗い物のBGV代わりに流れている、という消費のされ方の可能性なども指摘された。あと、K浦さんからは「韓国ドラマはタイでも人気がある」だとか「日本のドラマ『大奥』が韓国で人気」というレアな情報を聞く(東亜日報とかにそういう記事があるそうな。僕はまだ調べてないけど)。そのようなドラマの拡がりは、やはりアジアの「連続性」を感じさせる話ではあるな(具体的には「親孝行」のような話形が受け入れられるとか)。

ゼミの後はK山さんとF田さんの簡単な卒論相談。戦前の小学校の教科書を調べたい、というK山さんには、とにかく「現物」を手に触れる機会がある場所(資料館、図書館、教育系の大学、博物館)を調べるように指示。実際読んでみないと判らないしね。
京都の地蔵盆の変化を追いたいといっているF田さんには、早いうちから関係するお寺にアプローチを取り、インタビューを済ませておくこと、夏に調べさせてもらう候補地をお寺の協力のもと目星をつけておくこと、質問を考えておくことなどを指示。

そしてそのまま、就職内定が出た学生たちで、北山の焼き肉屋で乾杯(このところ飲み過ぎ)。
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おばさんが「消費者の中心」となった事例 

今日から、大学院ゼミも、学部ゼミも本格的に開始。
大学院ゼミでは、近代日本の「民衆史」の分野を再考する、というテーマで、まずは安丸良夫先生の本を輪読。
近代天皇像の形成 (岩波現代文庫 学術 186)近代天皇像の形成 (岩波現代文庫 学術 186)
(2007/10)
安丸 良夫

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初っぱなから、織豊政権から近世の「天皇」の地位を巡る学説史のような部分で、結構ハード(自分で選んでおいて何だが)。要約担当のY本くん、ご苦労様。僕としては、安丸先生が引用されている社会学や人類学の文献の解説に大わらわ(史学専攻の諸君は、少しこういう分野には疎かろうと思ったので)。

結局「時間切れ」で大学院ゼミは終わり、今度は連続して学部ゼミ。学部ゼミでは、いわゆるカルチュラル・スタディーズ(僕はこの言葉を最近は避けて、敢えて「文化研究」という直訳を用いているが)を考えようと言うことで、やはり「韓流」分析に手を出してしまう。まずは、林さんのこの新書からスタート。
「冬ソナ」にハマった私たち―純愛、涙、マスコミ…そして韓国 (文春新書)「冬ソナ」にハマった私たち―純愛、涙、マスコミ…そして韓国 (文春新書)
(2005/12)
林 香里

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要約担当はK沼さん、コメンテーターはK平さんとF井さん。
まず、注目すべきは、この「冬ソナ」ブームとは、この本が示すように、これまでマーケティングでも無視されがちだった中高年の女性が消費の「主役」になったことである。そして、彼女たちは世代的に「専業主婦」になる率が高く、且つ「ロマンティック・ラブ・イデオロギー」を非常に内面化している、という世代でもある。この上記の点は、非常に重要だと僕も思う。少なくとも、若いイケメンに入れあげているオバタリアン、などという図式は、ミソジニー丸出しの週刊誌の見出しに過ぎず、実情はもっと「慎ましやか」だ。それだからこそ、あのような「純愛」が広範な支持を得たのである。
今日はついつい僕がまた喋りすぎてしまったが、来週からは学生諸君の積極的な発言をもっと期待したい。ゼミが終わったあと、N山さんが「ゼミのおかげで、就活の時のグループ面接、けっこう上手いことこなせました」と嬉しいことを言ってくれたが、じゃあ、N山さんは去年の卒業生のしゃけとかT野さんとかに感謝しないといけないよね(笑)。

新学期のゼミスタート 

今日から、今年度のゼミが開始。
「少し人数制限をかけるかも知れないぞ」「高い本を買いまくるぞ」「第一希望以外は来てくれるな」という、思えば非常に高飛車な態度に出たせいで、予想よりも少し人数は少なめ(といっても、約17名ほどだが)。
今日はまずゼミの進め方の説明をして、初対面(に近い)人も結構いたので自己紹介させて(2名ほどは僕の授業を初めて取った学生だったし)、そのあととりあえず読む課題図書の要約・コメンテーターを決めて、30分ほどで解散。担当者を決めるのに、結構時間が掛かるかと思ったのだが、予想以上にみなさん、素直。
まだ時間のある学生(A部くん、K川くん、F原くん、K沼さん、I上ゼミのTさん、Eくん)をそのまま僕の研究室に呼んで、本日卒業生のI居君(ありがとう、おいしくいただきました!!)から届いたお菓子をつまみつつ雑談。彼等から就職活動の厳しさ、恐ろしさを聞くにつけ、そういう世界で揉まれたことのない自分のひ弱さを思い知る。そのままみんなで熊本ラーメンのお店「味千」に赴き(行く道すがら、偶然AK根くんを捕捉)、夕食。ラーメン程度だったので、僕がおごってあげる。少し財布の中身が寂しくなったが、どっちにしたって定期券を買うために近々お金をおろさねばならぬから、まあいいや。

というわけで、今年も始まりました。
みなさん、どうぞ宜しく。楽しく勉強し、お互い教え合っていきましょう。
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