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フィールドワークをどう活かすか
今日は卒論を抱えたK島さんの発表。彼女のテーマは、今流行の(といったら、語弊があるけど)ニートとその「社会復帰」について。

彼女はニート及び引きこもり(に近かった人)が山の中で集団生活をして、だんだん「働いていくことができるようになるまで支援する」施設にヴォランティアとして参与観察を行い、そこでの観察も交えて発表してくれたわけだが、他の施設も2、3紹介して、その共通点(共通の問題点)を挙げ、これからそのあたりの考察を深めていきたい、という感じで発表は終わった。

なんか、彼女の迷いというか、いいところをつかんではいるのだけど、どこに力点を置くか、というのがなかなか伝わってこない感じがして、少し隔靴掻痒だった。でも実は、これは指導する僕の迷いでもある。一体どこに力点を置いた書き方をさせるべきか、というのが僕の方もまだ見えていないので、上のような感想を持ってしまうのだ。
僕としては、せっかく潜り込んで、短い期間とはいえ参与観察ができたある施設を中心に書いて欲しいとは思うのだけど・・・。足で稼いだデータは、先生も口を挟めない領域だし、真にオリジナルな部分って、そういうところになりますしね。
NEET問題の御三家、と僕が(勝手に)言っている本田由紀さん、玄田有史さん、斎藤環さんの意見をまとめるだけでは物足りないからね(本田先生は玄田先生の最新刊『働く過剰』(NTT出版)に、結構批判的なようだが。こことかここを参照)。

フィールドワークや、インタビューという「素材」をどのように「料理」するか、という講義やトレーニングは、残念ながらしてあげられなかった。そのことは申し訳なく思う。でも、こういう事はマニュアルがあるわけではなく、手探りで行った方がいい結果が出るだろうな、という気はする。マニュアルに従って、マニュアル通りの結果を結論に持ってくるのは、ちょっともったいない。インタラクションというか、インタープレイというか、そういう「相互作用」がフィールドワークやインタビューの醍醐味なのだから、自由にやってください。

ゼミ | 【2005-10-31(Mon) 22:55:40】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
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